『2003/12月 第317回 読書会の報告』
12月21日 『「水仙」』
司会:小林茂樹 参加者:30名
(内容)
○今回の感想は、
・終戦後半年も経たないS21年/4月に戦後の復興を「水仙」のように、力強いく 底抜けに明るい若い女性をテーマに描いている。
・戦争を知らない若い世代の会員には、戦争を体験されている会員の方々の、
戦争体験談が作品をより深めることがでたのではないでしょうか。
○発言より
・
戦後の時代は、家族全員で苦労することで親子が深く結びついたのでは、現在では、子供達には、自分の部屋があり、テレビ・ステレオがあり食事が済むと自分の部屋で好きなテレビを見ている。 家庭の中でも、嫌なテレビでも我慢して見るなど、我慢するとか、家族を思いやることさえ無くなっている。
・現在は心と体が離れて生活している。心と体が一体にならなければ健全な生活とは言えないのでは?
【豊満な平和はを怯懦を養い 艱難は常に敢為を含む】(シェークスピア)
・艱難(貧しさ)の中でしか、家族は深く結びつくことができないのでしょうか?
・食べることに苦労しなくて物質的に豊かになった分だけ、精神を豊かにする ためにはどうすれば良いのでしょうか?
・我々は、物質的な豊かさを本当は気付ていないのではないだろうか?
・どこまで豊かさを求め続ければ良いのだろうか?
など、短編ですが、いろんな感想がでました。
忘年会では、「私の選んだ名言」の発表があり例年の忘年会とは一味違った楽しい忘年会でした。
・「離欲」
・「自己を表現するのに、最も有効な手段は言葉である」
・「独りで考える習慣を」
・「共同して結婚生活を完成した人々を眺めるのは、美しい作品を見るように感動
的である」 母が死んだ日の父を見たとき、父が母のなきがらを清めながら「ああご苦労でした。 ご苦労でした」と口の中で唱えていた。
以上