『2003/11月 第316回 読書会の報告』

 11月16日 『「冬の旅」403-444頁 後半(2回目)』

 司会:清水美穂   参加者:20名

・司会者の清水さんが今回のモデルと思われる場所を推理し、高田馬場を割出し、 高田馬場駅周辺を調査した結果、かの子の薬局の前にあった「お菓子屋」が現在でも、ビル持ちのお菓子屋として存在する。とのお話で始まりました。

(内容)

○今回の感想は、

@現在でもおおっぴらに話す事ができない「精神病」という病気。
A「かの子」の「精神病の夫」への思いやり。
B「青木の『精神病』」になった原因と回復。

が主な話題になりました。

○発言より

・かの子の「夫の入院の喜びを先生に伝えに行く。」この行動について、自分の正当性を知ってもらいたいという自分よがりな性格にまだ気付かない。

しかし、夫の痣の存在を他人から知らさせて、自分が何も知らないことに気付く。 そこでから、はじめて、「かの子」の献身的な愛がはじめる。

 ・終章の青木の詩はその時代へのメッセージでは、

   ・青木:軍部   ・かの子:国民

 ・終章は、不要ではないか? 読者に余韻を残しても良かったのでは・・。

 ・芹沢作品には、気高い物を誰かに託して書かれている。

  この作品は、「かの子」に託しているのではないか

 ・重くて先が見えない冬であるが、喜んで受け入れるところに幸福がある。

 ・どうしようもない祈るしかない状況でも、ハッピーエンドで終っている。

 ・「かの子」は、犠牲・我慢をしているが、[真の自分]のために生きているのか?

 ・青木にかの子は必要だったのか?

 ・青木に合った別の女性でも良かったのではないか? 

 ・青木の気の弱さは、不幸な幼年時代と、母の愛情不足、愛情のない父、叔父に

  育てられていく中で、胸の痣が神の刑罰の印として考え、それが精神病の要因

  となったのでは?

 など、いつもの様にいろんな感想がでました。

以上

今月の月例会