12月3日(日)サロンマグノリアで評伝 「芹沢光治良」を書かれた勝呂氏が講演する。 芹沢光治良の本格的な自伝だが、特徴的な内容は、芹沢の生き様と「作品」との関係に言及したまことに優れた作品論になっていることである。 例えば、奏 2004年夏 第5回 では、芹沢のデビュー作品「ブルジョア」に書かれている。 勝呂氏はこの作品から芹沢の文学的特徴を読み取り、解説している。『改造』の新聞広告「光と雪の瑞西山地を背景とした新鮮明朗な国際的小説」 と謳われている。芹沢の作品は、「新鮮」「明朗」「国際」という言葉を取り上げている。
芹沢の文学作品は、他の小説とは違うものというところで「新鮮」があり、わかりやすさでは「明朗」 であり、狭い地域での因習からの脱却など、「国際」的な広い視野での物の見方を教えてくれる。 芹沢はまた女性の生き方を主題にした小説が多い。昭和5年7月刊行になった「新鋭文学叢書」に「ブルジョア」の他に「出発」「家」 「結核患者」が治められているが、勝呂氏は、この中の「家」を取り上げ、「女性の生き方に寄り添い、 その人生を描こうとする芹沢文学の一つの方向はここに発しているというそれは広くは人間に同伴する芹沢文学の重要な原点と認められよう。」 芹沢文学の女性の自立したした生き方の文学主題がここにあったというのは、よい刺激を受け、芹沢文学の奧の深さを知った。
評伝「芹沢光治良」は、芹沢の作品論として読み、ここに取り上げられている作品は、 芹沢文学愛好会のおかげで読むことが出来る。私も芹沢作品を読んで、自分なりの評伝 「芹沢光治良」の世界を作り上げたい。